『ブラック・スネーク・モーン』（Black Snake Moan） / サミュエル・Ｌ・ジャクソン、クリスティーナ・リッチ

監督 :

クレイグ・ブリュワー

特に目立つ人たち :

サミュエル・Ｌ・ジャクソン

クリスティーナ・リッチ

おれが観たあらすじ :

イカレどうしの戯れ。

　サミュエル・Ｌ・ジャクソンが出てるし、あわよくばクリスティーナ・リッチのヌード、さらには秘所が観えちゃいそうな内容じゃないか。

『ブラック・スネーク・モーン』観賞履歴 & 感想のまとめ。

1. ふぅ～ん。

　コメディです。
　わりと笑いました。
　あまり人の痛みがわかりません。

　幼少のころに、実の父親なのか義父なのか養父なのか継父なのかから性的虐待を受け、それがトラウマなのか原因なのか、“ セックス依存症 ” という好きものになったっていうクリスティーナ・リッチ。
　セックス依存症といえばたしかに病気かもしれんけど、ハタから見ればただのヤリマンコである。
　無関係な男からすれば、ただの “ 穴 ” だ。

　そんな女をたまたま道端で拾った信心深い元ブルースギター弾きの老人サミュエル・Ｌ・ジャクソン。
　その信仰心は、かなり独自性が強い。
　全身にアザを作ってパンツ一丁の女を見つけたあと、天を仰いで神に語りかけるのは、ただの変人。
　その後、鎖につないでクリスティーナ・リッチを “ 更生 ” させようと奮闘する姿は、なんともコミカル。
　常軌を逸した言動は、たまらんとです。

　ただし、すっげぇ期待して観てしまっただけに、この物語はなし。
　薄っぺれぇ。
　タイトル『ブラック・スネーク・モーン』って、直訳すると、きっと “ 黒い・蛇・ぶつぶつ愚痴を言う ” ってことなんだろうけど、そのまんまだろと。
　『アイズ・ワイド・シャット』ぐらい深みを持たせてほしかった。

　サミュエル・Ｌ・ジャクソンとクリスティーナ・リッチお互いの奥底に根深くある黒い蛇のようにしつこい不平や不満、あるいはトラウマみたいなのが、まるで世のなかを支配しているかのような偶然という名の “ とぐろ ” でからみ合ったっていうことなんだなと感じた。
　そのとぐろは、きっとサミュエル・Ｌ・ジャクソンで言えば宗教や妻と弟であり、クリスティーナ・リッチで言えば、性的虐待というトラウマ。
　つまりは、暗い過去というやつ。

　なので、特にこれといったメッセージはなく、他人の自伝を読み終わったような感想しか持たなかった。
　“ ふぅ～ん ” というやつだ。

　サミュエル・Ｌ・ジャクソンの奏でるブルースも、途中からはもう飽きたな。
　くどいよ、あの演出。
　冒頭からのあのブルースと、なんも関係ないじゃない。
　ブルースの歴史みたいなのもいらない。

　でもまあ、サミュエル・Ｌ・ジャクソンもクリスティーナ・リッチも、二人とも大好きなので、損したとは思ってない。
　コメディさ加減はおもしろかったし、更生しようとする側もされる側も、結局どっちもイカレっていうのがいい。

　ハリウッド映画を支えてるのは地味にサミュエル・Ｌ・ジャクソンだと思ってるので、サミュエル・Ｌ・ジャクソンの映画は絶対観る。
　クリスティーナ・リッチの深みを、また一つ知った。

キャスト詳細情報

原題 :

『 Black Snake Moan 』

監督 :

クレイグ・ブリュワー (Craig Brewer)

製作 :

ステファニー・アレイン (Stephanie Allain)

ジョン・シングルトン (John Singleton)

製作総指揮 :

ロン・シュミット (Ron Schmidt)

脚本 :

クレイグ・ブリュワー (Craig Brewer)

撮影 :

アメリア・ヴィンセント (Amelia Vincent)

編集 :

ビリー・フォックス (Billy Fox)

衣装デザイン :

ポール・シモンズ (Paul Simmons)

音楽 :

スコット・ボマー (Scott Bomar)

出演 :

サミュエル・Ｌ・ジャクソン (Samuel L. Jackson) / ラザラス (Lazarus)

クリスティーナ・リッチ (Christina Ricci) / レイ (Rae)

ジャスティン・ティンバーレイク (Justin Timberlake) / ロニー (Ronnie)

Ｓ・エパサ・マーカーソン (S. Epatha Merkerson) / アンジェラ (Angela)

ジョン・コスラン・Ｊｒ． (John Cothran Jr.) / ＲＬ (Reverend R. L.)

マイケル・レイモンド＝ジェームズ (Michael Raymond-James) / ギル (Gill)

キム・リチャーズ (Kim Richards) / サンディ (Sandy)

サン・ハウス (Son House)