- 監督 :
- ウディ・アレン
- 特に目立つ人たち :
- ジェイソン・ビッグス / ジェリー・フォーク
- クリスティーナ・リッチ / アマンダ
- ウディ・アレン / ドーベル
- ダニー・デヴィート / ハーヴィ
- おれが観たあらすじ :
- チキン・ボーイと、そのろくでない仲間たち。
たいして省くほどの感想もないけど、だいたいのアウトラインはこう。
──── ウディ・アレンの世界は、おれはちょっと楽しめない。
『僕のニューヨークライフ』観賞履歴 & 感想のまとめ。
- 第1回目観賞 : ぶっちゃけ、つまんね。
ん~……
よくわからん。
なぜだろう?
なんだか、観てると、なんとなぁ~く、どことなぁ~く、徐々に徐々に不愉快になってきた。
主演ジェイソン・ビッグスのしゃべり方が、映画なのにあまりにも自然すぎるだからか?
主な登場人物の欠点があまりにも顕著に目につきすぎるからか?
ただ単に話がよくわからないからか?
娯楽性がまったくないからか?
これが “ ニューヨークライフ ” なのか?
ジェイソン・ビッグスの言葉たるや、セリフっていう感じがまったくしない。あまりにも歯切れが悪い。どもりすぎ。
たぶん普段しゃべってる感じなら、あれでもまあ……いや、それでもよろしくないんじゃないか?
そういう設定なのかもしらんけど、ちょっとキツいな。
『リーサル・ウェポン』のレオ・ゲッツが、いちいち “ You know... ” って最初に入れてしゃべるぐらい、なんかあったまくる。
なんだかなぁ~……
話もよくわからんな。
最近よくある感じの “ 観客それぞれに何かを感じさせる ” っていう映画なのかな。
文学的っつーのか?
とはいえ、メッセージ性もたいして強くないし、娯楽として観ても、特にこれといったおもしろさはなかった。
まま、ホント読んだタイトルのとおり、良くも悪くも、こんな “ 僕のニューヨークライフ ” っていう印象しか受けなかった。
にしても、登場人物のキャラクターが濃いこと濃いこと。ちょっと濃すぎ。
しかもイヤな部分を強烈に、かつ全面に押し出してきてるっていう感じ。むしろ、それがメッセージなのかと思った。
人間のとりわけ汚い部分っつーか、人を不快にさせる部分っつーかな。
実際こんなのばっかが自分のまわりを囲んでたら、人生、茶褐色間違いなしだな。
主人公は、恐ろしく優柔不断で自分っていう芯がないくせに、自分の思いどおりにならないのが癪に障る。人の目ばっかり気にするくせに、自分の欲求は満たしたい。人の意見を求めておきながら、期待どおりじゃなきゃ人のせいにする。
主人公の恋人は、もはや名人芸の域な責任転嫁。言い訳の魔術師。保身、保身、保身。なにごとも自分を正当化するためなら手段選ばず。
ママは、ただの寄生虫。
エージェントは、恩着せがましくて自分のために必死だ。
ドーベルは、イカレた凡人。自分の知識をやたらとひけらかしたがる。賢明ぶりっこ。経験と知識だけで、それが生き甲斐みたいに生きてきた人間っていう感じで……なんか現代人の典型っていう印象。
まあ、監督自身が役になってるから、そのへんうまいこと自分のための映画なのかなとも思ったり思わなかったり。
最終的には、“ 人生の達観者 ” だったのかなっていうスパイスをまぶしてくれた善人だったのかな?
最初のもそうだけど、なんだかんだと分析するような語り口なら、全体的にもうちょっとマシなジョークがほしかった。
なにかとドーベルの口から出る “ 考えとけよ ” っていうのも、鋭い洞察力からくる観る側へのメッセージなのか?
疑問だらけだ。
たぶん自分なりの答えはだれにもあるもんだろうけど、この映画を観たからって出てくる答えや疑問ってわけじゃ~ないな。
ん~……どうなんでしょ。
とにかく、おれの大好きな『アメリカン・パイ』シリーズの主演をはってきたジェイソン・ビッグスのまたもや主演作っつーことで、かなり期待して観てみたわけだ。
そして、映像が斬新だのなんだので一時期すっげぇ流行った『バッファロー'66』のクリスティーナ・リッチ、ウディ・アレンなんぞ、なんだかすっげぇ豪華っぽいキャストときてる。
意に反して期待はずれ。できる限り褒めたいとは思ってるけど、そうでもない映画ってのは、やっぱ確然とあるわけだな。
というより、ちょっと期待しすぎた感が強。
なんかオフィシャルサイトとか≪allcinema≫でも、だいたい “ コメディ ”ってある。
でも、コメディって呼べるほどおもしろいわけじゃないし、ロマンティックっていえるほど、ロマンスもない。
そこに長年第一線で活躍してきたウディ・アレン一流の皮肉がこめられてるのか?
“ 人生とはコメディのようなもの ” みたいな?
まあ、すっげぇ文学的な内容と展開で、決して観て損はなかったかな、と。
本で読んだら、また違った感想になりそうな気配。
- タイトル :
- 『 Anything Else 』
- 監督 :
- ウディ・アレン (Woody Allen)
- 製作 :
- レッティ・アロンソン (Letty Aronson)
- 共同製作 :
- ヘレン・ロビン (Helen Robin)
- 製作総指揮 :
- スティーヴン・テネンバウム (Stephen Tenenbaum)
- ジャック・ロリンズ (Jack Rollins)
- ベニー・メディナ (Benny Medina)
- 共同製作総指揮 :
- チャールズ・H・ジョフィ (Charles H. Joffe)
- 脚本 :
- ウディ・アレン (Woody Allen)
- 撮影 :
- ダリウス・コンジ (Darius Khondji)
- 美術 :
- サント・ロカスト (Santo Loquasto)
- 衣装デザイン :
- ローラ・ジーン・シャノン (Laura Jean Shannon)
- 編集 :
- アリサ・レプセルター (Alisa Lepselter)
- 出演 :
- ジェイソン・ビッグス (Jason Biggs) / ジェリー・フォーク (Jerry Falk)
- クリスティーナ・リッチ (Christina Ricci) / アマンダ (Amanda Chase)
- ウディ・アレン (Woody Allen) / ドーベル (David Dobel)
- ストッカード・チャニング (Stockard Channing) / ポーラ (Paula Chase)
- ケイディー・ストリックランド (KaDee Strickland) / ブルック (Brooke)
- ダニー・デヴィート (Danny DeVito) / ハーヴィ (Harvey Wexler)
- ジミー・ファロン (Jimmy Fallon) / ボブ (Bob)
- エリカ・リーセン (Erica Leerhsen) / コニー (Connie)
- ほか
- 新 : 『サンキュー・スモーキング』(thank you for smoking) / アーロン・エッカート
- 古 : 『PRISON BREAK2(プリズン・ブレイク2)』(Prison Break 2) / ウェントワース・ミラー