- 監督 :
- ジェィコブ・チャン
- 特に目立つ人たち :
- アンディ・ラウ / 革離 [ かくり ]
- ファン・ビンビン / 逸悦 [ いつえつ ]
- チェ・シウォン / 梁適 [ りょうてき ]
- ウー・チーロン / 子団 [ しだん ]
- おれが観たあらすじ :
- 正義と命を重んじる天才は、そこでなにを見、なにを知ったか。
アンディ・ラウは、やっぱ、ステ KING!!
『墨攻』観賞履歴 & 感想のまとめ。
- 第1回目観賞 : おれなら ──── やっぱヤッちゃうよなぁ~……
おもしろくは、ない。
つまんなくも、ない。
ただ、アンディ・ラウがカッコイイ。
いやぁ~、しっかし!! しっかし!!
ホンットこのおっさんは、カッコいい!! マジでカッコいい!! カッコよすぎる!!
たしかに、香港スターの美形 No.1 だろうニコラス・ツェーも、決して男前とも言い切れないけどなんかカッコいいイーキン・チェンも、似たような顔立ちではダニエル・ウーもエディソン・チャン、おれがひさびさに感動しまくった『 OVER SUMMER / 爆裂刑事』のルイス・クーもアーロン・クオックもいるんだけども、やっぱアンディ・ラウがステ KING!!
どうしても離れられないよ、この人からは!!
なんだよ……なんなんだよ……ホント、一体全体だよ、あんたは……
とにかく、カッコいいとしか言いようがないのです、この人は。
笑ってよし、怒ってよし、泣いてよし。無表情でもカッコよし。
おれが同じ男として憧れるおっさん No.1。
たぶん、かなりリアリティーな人間全体としての考えでいくと、ジョニー・デップとかレオナルド・ディカプリオとかジャッキーとか、ありとあらゆる男たちを押さえての No.1 。
まあ、ぶっちぎりかっていうと、そうでもないような気がしないでもない。
でも、他の追随を許さない。
嗚呼、おれもこんなふうに年をとりたい……
前、たまたま『いいとも』に出てるのをたまたま見たけど、やっぱり、いい……
いい……
いい……
なんかすっげぇチャーミングだった……
なんなの?
おれホント、アンディ・ラウのなら、本気でファンサイト作ってもいいと思ってる。
ジャッキーもジョニー・デップも好きだけど、ファンサイトってのはどうも違う。
わかるかな、このニュアンス?
たしか……たしか、『 イノセントワールド - 天下無賊 - 』 だったと思うけど、その “ メイキング ” で、だれもが口をそろえてアンディ・ラウのことを褒めてた。
勤勉で、明るくて、気さくで、気取らない。
そしてなにより、熱い。
見た目とイメージがなまらマッチしてるじゃねぇか……
やっぱ見た目っつーのは、内側からにじみ出たものなんだなと、本当に身をもって教えてくれる人だと思う。
彼を見て、おれのこの自論が生まれたといっても過言じゃない。
実際は違うけど、その証明といったほうがいいかな。
いやおれ、ホンットに、本気で好きなんだな。
さて、いい加減、この映画 『 墨攻 』 の話をしよう。
自分のための豆知識
- 戦乱の中国を舞台に、“墨守”という故事で知られる戦闘集団“墨家”の天才戦術家・革離(かくり)。
- 紀元前370年頃の戦国時代、攻撃をせずに守り抜く“非攻”を信念とする集団“墨家”。
- 森秀樹氏の漫画『墨攻』(小学館刊)が原作。
どうも香港映画、いや、中国の映画ってのは、悲劇が好きらしい。
アメリカのハリウッド映画なら、たいがいハッピーエンドになる。観る人がそれを望んでるから、作る側もそう作る。
たぶん中国もそういうことなんだろうな。
だいたい痛すぎる悲しみを残して終わる。
主人公の最愛の人が死んだり、主人公が死んだり、愛する人を助けるために死んだり、愛すればこそと別れたりする。
“ 娯楽 ” ってより、美意識とか美徳ってのが重んじられるのかなと ──── 自己犠牲。
“ 墨家 ” ──── “ 兼愛 ” の精神を説く者たち。
なんか実際にいたらしい人たち。
そしてそのなかでも “ 天才 ” と呼ばれた戦術家が一人 ──── 戦わずして、守る。
そして突然、歴史からその姿を消したとのこと。
もう、ホント天才だな、ありゃ。
策士とは、まさにああいう人のことを言うのだよ。
消去法と可能性をうまいこと取り込んで、最善の手を導きだす。
そのへんで小手先だけのまやかしで調子こいてるちんちくりんとはわけ違う。
彼には一体、なにを見ようとし、なにが見えてるんだろう?
同じ目がほしいと思う。
──── 視野が狭い。
──── それはあなたが若君だからだ。もっと世界を広げなさい。
嗚呼、なんと!!
重く心にのしかかるお言葉よ。
あなたは戦術家であると同時に、素晴らしい人格者あるよ。
話が進んでいくにつれて、自分の信念っつーか、そこの者だっていう頑なな主人公が、少しずつ少しずつ変わってく様というのも、また魅力。
内面でなにかがいい方向に変わりだすと、人は自然と笑顔が増えていく。
って、なんか日本のお方も製作に参加されてるようですな!!
原作が日本人のなんだからしょうがねぇのか。
ふむふむ……
たしかに、中国の史劇にしては、映像美っていう要素がイマイチ欠けてる気がしないでもないかな。
まあ、そんなの必要ないぐらい内容が素敵だし、リアルさを出したか。迫力はすげぇ。
やるじゃん。
原作はハッピーエンドだったんだべか?
それともやっぱ悲劇なんだべか?
気になる……
まあ、極力映画の具体的な内容については避けて通りたいと思ってるけど、これもまたそういうことになる。
香港映画のシナリオの中核がそれで、映画自体はそのオンパレードといってもいいぐらいだけど、ただ、この映画に関しては、それがいたるところで繰り広げられる。
しかも、見えない部分、実は心の内側でとか、燈のあたらないところでのそれが多い。
グッとくる。
迫真の自己犠牲。
自分になんて重ね得ないほどの熱さだ。
子団が特にいい。個人的に、かなり好きだな。弓部隊ってのがまた絶妙。
最初の腕前対決で、ひと呼吸ついてからカッと目を開くシーン……嗚呼、ジーン。カッチョええやん。あの瞬間、“ あ、こいつだ ” って感じたね。
あと、巷将軍が素敵だった。貫禄と渋みがたまらんかった。あの生き様はなかなか……戦乱の世って感じだな。
男気、女気、愛、絆、盟友、同志、正義……人間どうしのつながりを語るには、充分すぎるほどの破片がちりばめられている。
そこには、泣けない感動があった。
あなたは、なにを守るか。
- タイトル(原題・英題) :
- 『 Muk gong 』
- 『 A BATTLE OF WITS 』
- 原作 :
- 森秀樹 / 漫画『墨攻』(小学館刊)
- 監督 :
- ジェィコブ・チャン (Chi Leung 'Jacob' Cheung)
- 製作 :
- ホアン・チェンシン (Jianxin Huang)
- ワン・チョンレイ (Zhonglei Wang)
- ツイ・シウミン (Siu Ming Tsui)
- リー・ジョーイック (Lee Joo-Ick)
- 井関惺 (Satoru Iseki)
- ジェィコブ・チャン (Chi Leung 'Jacob' Cheung)
- 製作総指揮 :
- ワン・チョンジュン (Zhongjun Wang)
- ホン・ボンチュル (Bong-Chui Hong)
- アクション監督 :
- スティーヴン・トン
- 脚本 :
- ジェィコブ・チャン (Chi Leung 'Jacob' Cheung)
- 撮影監督 :
- 阪本善尚 (Yoshitaka Sakamoto)
- 美術 :
- イー・チェンチョウ (Zhenzhou Yi)
- 衣装 :
- トン・ホアミヤオ (Huamiao Tong)
- 編集 :
- エリック・コン (Chi-Leung Kwong)
- 音楽 :
- 川井憲次 (Kenji Kawai)
- 出演 :
- アンディ・ラウ (Andy Lau) / 革離 [ かくり ] (Ge Li)
- アン・ソンギ (Sung-kee Ahn) / 巷淹中 [ こうえんちゅう ] (Xiang Yan-zhong)
- ワン・チーウェン (Zhiwen Wang) / 梁王 [ りょうおう ] (Liang Wang)
- ファン・ビンビン (Bingbing Fan) / 逸悦 [ いつえつ ] (Yi Yue)
- ウー・チーロン (Siu-hou Chin) / 子団 [ しだん ] (Niu Zi Zhang)
- チェ・シウォン (Si Won Choi) / 梁適 [ りょうてき ] (Liang Shi)
- 新 : 『オール・ザ・キングスメン』(All the kings men) / ショーン・ペン
- 古 : 『サンキュー・スモーキング』(thank you for smoking) / アーロン・エッカート