- 監督 :
- グレッグ・モットーラ
- 特に目立つ人たち :
- マイケル・セラ
- ジョナ・ヒル
- クリストファー・ミンツ=プラッセ
- ビル・ヘイダー
- セス・ローゲン
- おれが観たあらすじ :
- 高校生のリアルな男子目線。
おれの感想を要約すると、こうだ。
──── 本当におもしろいのは、彼らの “ 青さ ” だ。
『スーパーバッド 童貞ウォーズ』観賞履歴 & 感想のまとめ。
- 第1回目観賞 : おまえら、めっちゃカワイイじゃねぇか!!
いやぁ~、おまえら……
おまえら……
ホント、おまえら……
超カワイイじゃ ──────── ん!!
まま、先に言っておくと、やっぱなんだかんだでタイトルどおり。
しゃべりから身振り手振りから、あらゆる点でいちいちお下品さがつきまとうという、大変けっこうな仕上がりになっております。そんな映画。
こういうタイトルがつくと、まあ、たいがいハリウッドの青春映画にありがちな感じ。
思いっきりわかりやすい下ネタ。やんちゃな男の子たちの日常のその部分を、かなり誇張して、だけどリアルに凝縮されてる。
前に観た『アメリカン・スクール・トリップ』って映画で、パッケージの裏の内容とか予告編とかで張り切って借りたのに、ものすごく期待はずれだったので、こちらは直球なタイトルから、すっげぇ期待した。
そしてその期待に見事応えてくれた。
しょっぱなからやられたな。
エロサイトの話でもうガシッと鷲づかまれた。おれはエバン論に賛成。
で、家に着いても電話で話しちゃってるあたり、またたまんないシーン。
そしてセスのひと言。きみに同じ。
なにこれ……おれ、こういうのやっぱ大好きだ。
露骨でわかりやすい。
そう、これが男の子たちの現実。空想だけど、これが現実。
寝ても覚めてもプッシー、プッシー。学校行けば、女子もセンセもプッシー、プッシー。うちに帰れば、ママのプッシー。外に出れば、すれ違う人、みなプッシー。
男にしてみりゃ、世の中 “ プッシー・ランド ” なのよ。海のむこうは “ プッシー・シー ” なのだな。最近日本にできたのって、たしか “ ユニバーサル・プッシー・ジャパン ” でしょ? 略して “ UPJ ” って黒いスーツの眼鏡プッシーがテレビで言ってたような気がしたけども……
という具合に、“ さすがに それはもう、おまえ、ビョーキだろう ” っていう部分が盛りだくさんで、完全に男目線。
とにかくヤリたい。ヤレりゃあいい。“ 今度こそ絶対ヤッてやる ” っていうのが合言葉みたいになってる。
“ Fuck ” は、“ Hi ” より出てくる頻度が高い。
女性視聴者のことなんてお構いなしでしょ? ちょっとやりすぎでしょ、これ?
っていうぐらいの勢いで繰りだされる露骨だけど姑息なセスのセクハラ。
それがまた実はすっげぇやりたいんだけど、それをやれるだけの勇気がなかった当時の自分の頭のなかを観てるようで笑った。苦笑いに近いか、たぶん自嘲ぎみだったんだろうな。
っつーかジュールズよォ、あそこまでされたらさすがに気づこうぜ……オタマはねぇだろ。
にしても童貞のころって、こんなにカワく映るのか? 知らなかったぞ。おれももっと夢中になって追っかけとくんだったな。
なにこの必死さ……こんなにもがむしゃら?
でも四六時中そればっか、一点集中って、こんなにキュートに見えるもんか?
そりゃおばちゃんたちも “ しかたないわねぇ~ ” っていう気持ち、おれもわかる気がした。
思いっきり男視線だけど、マジでカワイイぞ、おまえたち!!
とまあ、やっぱ同じ男なだけに、いろんな部分で自分のころと重ねてしまってたな。
当時から年上なお姉さんにばっか目がいってたわけだけども、まあ、さすがに恐ろしいほどの自然さとさりげなさをもって “ 一回でいいから…… ” なんて先生に頼む根性、おれにはなかったなぁ~……
教育実習できてバスケ部の顧問になった先生に「今日生理なの?」って訊くのが精一杯。
とはいえ、“ 童貞ウォーズ ” ってのは、あくまで邦題なわけなので、それだけじゃ~ない。
うん、遅くなりましたが、そこがいいのです。
というより、ここにおれが叫ぶ “ 可愛さ ” が満載されてるのだな。メインはこっち。
それは友情。
まあ、予想どおりでしょう。
ハイスクールな青春映画にはつきものっしょ。
でもやっべぇの、これ。そこの描写が。
すっげぇカワイイの!! こいつら、マジですっげぇカワイイの!!
微笑ましいなんてもんじゃない。うら若き青少年たちって、こんなにカワイイもんなのか?
え? なに?
結局、ホモなの?
それぐらいのキュートさ。
女の人たちがよく言う “ 胸がキュンてなる ” ってのがわかった気がした。
素直になりたいけど、なれない。でも本音を伝えたい。でも言い出せない。
だから強がったり、突き放したり、見栄を張ったり、笑ってごまかしたりしてしまう。
だけどやっぱり、なんだかんだで、おまえが好き。
そんな少年たちの友情って、あんな可愛さ放つのか?
おまえらホント、抱きしめてやりてぇよ。マジで。
そのシーンのやりとりとうしろ姿がすっごいリアルで、ちょっと泣きそうんなったわ。
気のきいたことは言えないけども、素直な気持ちを、そのまま伝えられる青くさい気持ちっていいな。
まああとはやっぱ恋愛か。
なんかこの映画じゃオプションみたいな印象。
あるにはあるし、最後にがっつりくるんだけども、それもまた友情の脇役という具合。
というより、あのラストにもっとも彼らの友情が色濃くにじんでたと思ふ。
さて、登場人物についてもやっぱりちょっとぐらいは触れたいなと。
このDVD 借りたら “ 特典映像 ” は絶対観るべき!!
何回も何回も同じシーンのセリフまわしを撮ってる。ジム・キャリーの映画と同じだ。
それが観れる。これはかなりおもしろい。
セス、いい!!
あんた最高だ。
ジョナ・ヒルな。
まあまあまあまあ、よくしゃべること、しゃべること。
モジャモジャ頭の百貫からして、日本人としては、まっさきに大阪のおばちゃんを連想した。
でもって、一番ビビッたのは、エバン役のマイケル・セラ。
映画のなかではいい子ちゃんで一歩引いた感じの印象で、あんまりしゃべらなそうなむっつりくん。
でも “ 特典映像 ” のなかの彼は違った。
すっげぇ陽気。
やっぱ人間、外に見える姿とは違うもんなんだな。彼はとっても魅力的。
フォーゲルはいい。
お二人さんは絶賛してたし、なんとなくおもしろそうな感じだったけど、顔が、おれダメだ。
まま、あのベストには爆笑したけど。あとニセ ID へのツッコミとか。
刑事役の二人。
いいねぇ~……
映画内でもどうしょもないけど、ldquo; 特典映像 ” のパトカー内のしゃべり、めっちゃ笑った。
でも映画内では、なんだかんだでいいやつなんだな。こういうのを “ 大人 ” っていうのかね。
とにかく、登場人物はホント魅力的な人ばっかりだ。
声はニューハーフみたいでも、ジュールズはかわいい。エバンのママも大変けっこう。
よくもまあ、こんなにもおもしろい人たちばっかりが集まったもんだと関心する。
ただし、日本ではどうかなぁ~……
ひと昔前にめっちゃ流行った『バス男』って映画みたいに、ただのおバカ映画ならまだしも、下ネタわんさかだからな。
わりと日本人て、こういうの毛嫌いするっていうか、文化だかなんだか知らんが拒否反応おこすでしょ?
好きなくせに嫌いなフリしたり、入りたいのに遠目に引いたり、世間体だの年相応だの常識だの良識だのなんだのでさ。
そういう人は観ないほうがいいかと思う。
とりあえず具体例としては、「くだらない」とか「いい年こいて……」とかが口癖の人かな。
“ くだらないこと ” を一生懸命やってる人に対して、どこで笑うか。
鼻か? 腹か?
実際、『40歳の童貞男』っていう映画も前にあったし、おもしろそうっていうことで借りて観てみたものの、そういう感想だったっていう人も少なくないんじゃないかなと思う。
たぶんそれって、おっさんたちを “ リーマン ” って侮辱的な意味合いをこめて呼ぶのと同じ感じだな。あるいは、お父さんたちが、アニメを “ くだらさない ” っつって見せないとか。
おれもかなり人選んで付き合うけど、もしかしたら『スーパーバッド 童貞ウォーズ』もけっこう人を選ぶ映画かも。
なんか変に冷めたフリしてそういうことしか言えない人とか、笑えない常識人とか、つまんない社会人気取りは観ないほうがいいかもね。
あ、そう、たとえばあの犬顔コメンテーターさんとかな。
あと、アメリカの高校生の現実って、ホントにこんな感じなの?
たしか “ Fuck ” とかって学校で使ったら居残りで説教されるんじゃなかった?
まま、両親が旅行で家をあけるときは、だいたい内緒でパーティー開いてお酒飲んだりするってのはよく観るな。実際にはセックス・パーティーみたいな状態になってたりとか。
しかしまあ、実際にはどこの国の高校生もあんな感じだよな。
きっとあれがリアルなんだろうって気がする。
で?
これってセス・ローゲンとエヴァン・ゴールドバーグの実体験なの? いや、実体験がもと?
違う?
いずれにせよあんたら、高校生活なんだと思ってんだよ……
最高じゃねぇか!!
最低じゃねぇよ、最高だよ!!
絶対だれもがこういう高校生活を夢見てんだよ。
でも、親とか世間とか社会とか将来とか友達とか、いろんなもんがからみあって実現できないやつのほうが多いんだよ。
案外、“ 最低 ” って呼べることが “ 最高 ” って感じてることって、けっこう少なくないと思う。
んまあ、とにかくだ。
明るいエロって、キュートなんだな。
おれ、好き。大好き。
この青くさい感じの気持ち、おれは大好きだ!!
素直になるって素晴らしい!!
思い悩んでも葛藤しても、笑い合える友達ってやっぱいい!!
そしてそして、“ セカンド・チャンス ” をあきらめるな!!
自分に自信をもってこそ!!
いろんなものでごまかしたりせず、なにを頼るって、なにより自分を頼れよな!!
青いって素晴らしい!!
最後に。
全然関係ないけど、もうちょっと効率よくサクサクっと、そして簡潔に美しく書けたらいいな。
- タイトル :
- 『 Superbad 』
- 監督 :
- グレッグ・モットーラ (Greg Mottola)
- 製作 :
- ジャド・アパトー (Judd Apatow)
- ショーナ・ロバートソン (Shauna Robertson)
- 製作総指揮 :
- エヴァン・ゴールドバーグ (Evan Goldberg)
- セス・ローゲン (Seth Rogen)
- 脚本 :
- セス・ローゲン (Seth Rogen)
- エヴァン・ゴールドバーグ (Evan Goldberg)
- 撮影 :
- ラス・オルソーブルック (Russ Alsobrook)
- 衣装デザイン :
- デブラ・マクガイア (Debra McGuire)
- 編集 :
- ウィリアム・ケアー (William Kerr)
- 音楽 :
- ライル・ワークマン (Lyle Workman)
- 出演 :
- マイケル・セラ (Michael Cera) / エバン (Evan)
- ジョナ・ヒル (Jonah Hill) / セス (Seth)
- クリストファー・ミンツ=プラッセ (Christopher Mintz-Plasse) / フォーゲル (Fogell)
- ビル・ヘイダー (Bill Hader) / スレイター巡査 (Officer Slater)
- セス・ローゲン (Seth Rogen) / マイケルズ巡査 (Officer Michaels)
- マーサ・マックアイサック (Martha MacIsaac) / ベッカ (Becca)
- エマ・ストーン (Emma Stone) / ジュールズ (Jules)
- アヴィヴァ (Aviva) / ニコラ (Nicola)
- ケヴィン・コリガン (Kevin Corrigan) / マーク (Mark)
- エリカ・ヴィッティナ・フィリップス (Erica Vittina Phillips) / ミンディ (Mindy)
- ジョー・ヌネズ (Joe Nunez)
- ステイシー・エドワーズ (Stacy Edwards) / エバン ママ (Evan's Mom)
- デヴィッド・クラムホルツ (David Krumholtz)
- 新 : 『こわれゆく世界の中で』(Breaking and entering) / ジュリエット・ビノシュ
- 古 : 『ハサミを持って突っ走る』(Running with scissors) / ジョセフ・クロス